「特定求職者雇用開発助成金」活用のポイント

滋賀県東近江市で社会保険労務士をしております小辰知己です。

人手不足が深刻化する昨今、採用の幅を広げることは企業存続の鍵となります。

今回は、就職が困難な方々を雇い入れる際に活用できる「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」について、わかりやすく解説します。

特定求職者雇用開発助成金とは?

この助成金は、高年齢者や障害者など、就職が特に困難な方をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に対して助成されるものです。

単に採用を支援するだけでなく、対象者の雇用機会をつくり、職場定着を促すことを目的としています。

企業にとっては、採用コストや教育コストの負担を軽減しながら、多様な人材の活用を進める大きなチャンスとなります。

申請の難易度もそれほど高くなく、活用しやすい助成金と言えます。

助成対象となる労働者

このコースの対象となるのは、主に以下のような「就職困難者」に該当する方々です。

  • 60歳以上の高年齢者
  • 障害者の方(身体・知的・精神)
  • 母子家庭の母、父子家庭の父
  • 中国残留邦人等永住帰国者
  • ウクライナ避難民 など

【注意ポイント】

最大の注意点は、「ハローワークや民間の職業紹介事業者等」の紹介を経て雇い入れる必要があることです。

自己都合での採用や、紹介前の内定などは対象外となるため、事前の確認が必須です。

また助成金の名前にあるように求職者を対象にしておりますので、就職されている方は対象外となります。

助成額

助成額は、対象者の区分と企業の規模(中小企業か否か)によって異なります。また、助成金は一定期間ごとに分割して支給されます。

採用する労働者合計助成額支払方法
母子家庭の母等
高年齢者(60歳以上)
ウクライナ避難民
60万円(50万円)
短時間:40万円(30万円)
30万円(25万円)×2期
短時間:20万円(15万円)×2期
身体・知的障害者120万円(50万円)
短時間:80万円(30万円)
30万円×4期(25万円×2期)
短時間:20万円×4期(15万円×2期)
重度障害者、45歳以上の障害者
精神障害者
240万円(100万円)
短時間:80万円(30万円)
40万円×6期(33万円×3期)
短時間:20万円×4期(15万円×2期)

※()内は大企業に対する支給額です。

※短時間労働者(週20時間以上30時間未満)の場合は、支給額が異なります。

申請の流れ

手続きは「雇い入れ」から「支給」まで数回にわたって行われます。

申請の流れを抑えましょう。

ハローワーク等からの紹介、雇入れ

ハローワーク、地方運輸局、適正な運用を期することのできる特定地方公共団体、有料・無料職業紹介事業者または無料船員職業紹介事業者の紹介で雇入れた場合のみ、助成金の対象となります。

この点は注意が必要です。

支給申請について

助成金は支給対象期ごとに2~6回に分けて支給します。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_konnan.html

厚生労働省:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)より引用

賃金の締日が起算日となることに注意してください。

支給対象期間は、各支給対象期の末日の翌日から「2ケ月以内」です。

この期間を過ぎてしまうと助成金の受給は出来ないためスケジュール管理も重要と言えます。

おわりに

今回は特定求職者雇用開発助成金をご紹介しました。

要件さえ満たしていれば活用しやすい助成金と言えます。

弊所では様々な助成金対応の実績があります。

お気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。