滋賀県にて社会保険労務士をしております小辰知己です。
前回の記事では出産育児一時金について紹介しました。
今回は出産手当金について解説します。
出産手当金とは?
出産手当金とは出産のために会社を休み、その間に給与が支給されなかった場合は、出産(予定)日以前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)から出産日後8週間までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。
出産育児一時金が出産費用の補償であれば出産手当金は所得補償といったイメージです。
支給対象者
出産手当金の支給要件をご紹介いたします。まず出産手当金の支給対象者は社会保険の被保険者である必要があります。
そのため社会保険に加入していないパート・アルバイトの方や被扶養者であるご家族は出産手当金の支給対象とはなりません。ご注意ください。
出産のために会社を休むということが要件なので、男性は支給の対象とはなりません。
支給額
出産手当金の支給額は出産手当金が支給される前12ケ月間の標準報酬月額を基に計算されることになっています。
以下の計算式で算出し、休んだ日数分を乗じた額が支給されます。
出産手当金の一日当たりの金額
=支給開始日以前の継続した12ケ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3(小数点第1位を四捨五入)
給与の支給額ではなく標準報酬月額をベースに計算がされます。
また上記の計算式において””支給開始日以前の継続した12ケ月間の各月の標準報酬月額を平均した額とありますが、例えば入社1年未満の方であれば、12ケ月間の平均は取れなくなってしまいます。
そのような場合は、以下のいずれか低い額が1日当たりの金額となります。
- 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
- 前年度の9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額
給与との調整
出産手当金は出産のため会社を休んだ日にも給与が支給される場合には、出産手当金の全部または一部が支給されません。
会社から出産手当金の額よりも多く給与が支給された場合は出産手当金は支給されません。
例えば出産手当金の支給額が1日あたり10,000円だとして、その日に会社から11,000円の給与が支給された場合は給与の方が多く支給されているため出産手当金は支給されないということになります。
また会社から支給された給与が出産手当金よりも少ない場合であっても、出産手当金が全額支給されるわけではなく、支給額の調整がなされます。
ただ一般的には給与は支給されないことが多いです。産休の期間などに有給休暇を使用した場合などが該当するかと思います。
また出産手当金は出勤日だけでなく、会社の公休日にも支給がなされます。
おわりに
今回は出産手当金について解説しました。
こういった給付の存在をご存じでないケースも多くあるなと感じております。
給付申請に関してお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

