建設業の事務所労災について

滋賀県東近江市で社会保険労務士をしております小辰知己です。

このページでは建設業における事務所労災について解説しているページです。

建設業の事業所様にはお役に立てるページと言えます。

建設業に適用される労働保険は3種類

  • 労災保険(工事現場)
  • 労災保険(工事現場以外)
  • 雇用保険 ※雇用保険の適用基準を満たす労働者を雇用する事業主

建設業以外の業種であれば原則として労災保険と雇用保険の加入となりますが、建設業の場合は労災保険が工事現場と工事現場以外で分けて加入する必要があります。

「事業所(会社)」で行う事務作業と、「現場(工事)」で行う作業の二種類があり、それぞれで保険の考え方が変わってくるんです。

これは解説すると長くなりますが、現場の労災は元請け業者が下請け業者の労災も補償することになりますが、反面下請け業者の事務員や営業職員などがいる場合、現場作業をしない労働者については元請け業者がかける現場の労災保険の適用が受けられません。

そのため事務員や営業職員に関しては事務所労災として労災保険をかけなくてはならないということになります。

工事現場以外の労災保険とは

工事現場以外の労災保険とは「特定の工事現場に付随しない業務」に対する労災保険です。

原則、元請事業が関連しておらず、かつ、有期事業にも該当していないことが前提です。

具体例としては以下の業務等が該当します。

特定の工事現場に付随しない業務の具体例

✅ 事務、営業、、見積、契約、入札参加

✅ 型枠・重機・電動工具等の清掃、整理整頓、メンテナンス等の作業

✅ 部材や製品の製造、加工作業

✅ 事業として行わない防災対策作業や災害復旧作業、除雪作業

✅ 自社設備の修繕

✅ 工事の有無を問わず継続して製造を行っている作業場(工場)における作業 など

上記の作業がある場合は事務所労災への加入が必要となります。

また現状は上記の業務の作業が無かったとしても今後の状況が変わり次第加入が必要となりますので注意が必要です。

現場の労災のみ加入していた場合に、工事現場以外の業務にて労災が発生した場合は国からの補償が受けられない可能性があります。

現場労災のみ加入している事業所様は、早めに手続きをした方が良いといえるでしょう。

事務所等労災の保険料算定は?

事務所労災の保険料の計算は以下となります。

工事現場以外の作業の労災保険料率は、その業務に従事した労働時間分について、賃金台帳、出勤簿、出面表、勤務表等で算出(日割や時間割等)した賃金総額を保険料の算定基礎額として計算してください。賞与についても同様です。

こちらの計算は難しく聞こえてしまいますね。

例えば基本的に工事現場で働く労働者であっても、工事現場以外の作業が生じた時間に発生した賃金は事務所労災の保険料の算定基礎額として計算します。

状況に応じて様々かと思いますので、ご不明な場合は専門家や労働局へ確認されるのが良いと言えるでしょう。

おわりに

今回は建設業における事務所労災について解説しました。

建設業であるけれど加入していない、加入をすべきなのかわからない・・・

その様な場合はお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。