遅刻をした場合の残業の扱いについて

滋賀県東近江市で社会保険労務士をしております小辰知己です。

こちらの記事では従業員が遅刻をし、残業をした場合の扱いについて解説します。

遅刻をした日の残業に割増賃金は発生するのか?

この質問はよく企業の方から質問を受けます。

例えば1日8時間労働の会社で2時間遅刻したが、2時間残業をした場合。

結論から言うと割増賃金の支払は不要です。

理由としては労働基準法では割増賃金の支払いが必要となるのは1日の実労働時間が8時間を超えた場合です。

先程の例では2時間遅刻し6時間就業、その後更に2時間働きました。

1日の労働時間は8時間です。

そのため割増賃金の支払は不要となります。

遅刻と残業を相殺することは可能か?

例えば先程の例で労働時間1時間当たりの時給が1,000円の方が遅刻した場合、1,000円×2時間=2,000円が遅刻控除されます。

反面、2時間残業をしております。割増賃金は発生しませんが、2時間分の賃金の支払は必要です(2,000円)

この様な場合の給与計算の処理は遅刻控除-2,000円、法定内時間外労働+2,000円となります。

となると2時間遅刻して2時間残業したら結局総支給は同じですし、相殺しても良いでよすね。という声も頂きます。

相殺自体は可能です。ただし、相殺をした場合は実際は遅刻をしたけど遅刻をしたことになりません。

そのため遅刻によるペナルティは科せられません。また賞与の査定においても遅刻扱いとなりません。

このようなデメリットはありますのでご注意ください。

遅刻時の残業の処理なども賃金規程に明記しておくとよいでしょう。

おわりに

今回は遅刻時の残業の処理方法について解説しました。

給与計算をしているとこの様な場面に遭遇することも珍しくありません。

日々の労務に関してお悩みの際はお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。