有給休暇の半日単位の取得について

滋賀県東近江市で社会保険労務士をしております小辰知己です。

会社としても労働者の方としても身近な有給休暇の制度。

有給休暇は原則として1日単位での取得となりますが、会社によっては半日や時間単位での取得を認めている会社も多いでしょう。

今回は半日単位での有給休暇(以下有給)の取得に関して解説します。

そもそも有給は半日単位で取得できるのか?

会社は有従業員に給を半日単位で付与する。従業員は半日単位での取得を申し出ている。

会社によっては日常的に行われていそうです。

そもそも有給は半日単位で取得できるのか?付与する必要があるのか?という点ですが、そもそもどうなっているのでしょうか?

法律上では半日有給の付与に関しての定めはありません。

ただ通達ではこの様になっています。

通達によれば労働者の請求と使用者が認めれば半日での有給付与は認められるということですね。

会社によっては有給管理の煩雑さが増すため1日単位での取得しか認めていない会社もありますね。

半日単位での有給取得を認める場合の就業規則の規定

有給を半日単位での取得を認める場合は就業規則にその旨を明記しておきましょう。

具体的には以下の点を明記すると良いと言えます。

有給を半日単位での取得を認める場合に就業規則に明記しておいた方がよいこと、検討すべきこと

☑ 年間の半日有給付与を認める場合の年間の取得の上限(年間10日など)

☑事前承認のルール

→承認制にするのか?取得予定の何日前までに申告するのか?など

☑ 半日有給を取得した場合の午前および午後の始業・終業時刻

→(例)午前休:○時~〇時 午後休:○時~〇時

 

最低限上記はの内容は明記しておきたいです。

午前中に半日有給を使用した場合の残業時間の計算は?

半日単位での有給取得をした場合に良く受ける質問があります。

例えば以下の様な労働時間の会社があったとします。

■所定労働時間:午前8時~12時 午後13時~17時 1日の所定労働時間が8時間

■休憩時間:12時~13時の1時間

この会社で午前4時間は半日有給取得。午後から出社し4時間働きました。

ただ業務量が多く残業をすることになり、会社の終業時刻である17時を2時間越えて働きました。

このような場合に残業時間の取扱いはどうなるか?という点です(画像黄色の矢印)

この場合の考え方としては確かに会社の終業時刻を2時間越えて労働しています。

ただし、この日の1日の労働時間は合計6時間です。労働基準法では1日の労働時間が8時間を超えた場合に割増賃金は発生します。

注意点ですが、割増賃金は発生しないものの終業時刻を越えて働いた2時間分に関しては賃金の支払いが必要です。

仮にこの人の時給が1,000円だとして、終業時刻を越えて働いた2時間に対しては1,000円×2の支払いが必要ですが、割増分(250円)は支払わなくても良いということになります。

21時を越えた時間からは割増賃金が発生します。1日8時間を超えるためですね。

おわりに

今回は有給の半日単位での取得について書きました。

何気なく付与されている会社も多いかと思いますが、深掘りしてみると色々と検討が必要になるケースもあることが分かって頂けたかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。