採用に繋がる建設業の求人票の書き方

滋賀県東近江市で社会保険労務士をしております。小辰知己です。

こちらの記事では建設業の求人票の書き方のポイントをお伝えしていきたいと思います。

求人票作成に力をいれております弊所では多くの建設業の求人票作成に携わって参りました。

採用が難しいと言われている建設業ですが、しっかりと採用に繋がった実績も多くあります。

これらの経験を踏まえて解説していきます。

建設業をテーマにしておりますが全ての業種で参考になる内容です。

建設業に応募が集まりにくい理由

ではそもそも建設業の採用が難しい理由を簡単に説明します。

建設業の応募が集まりにくい理由

・長時間労働になりがち、休日が少ない

・労働災害が発生しやすく、危険な仕事と思われ敬遠されがち

・昔ながらの職人の世界というイメージが強く、応募しにくい

これらが主な理由と言えます。

実際に私の方も求人票作成をしておりますが、好待遇であっても募集がないということは多く起こっております。

ただ、これらの現実はすぐには変えられないので、それら踏まえて求人票作成をしていく必要があると言えます。

建設業の求人票の特徴

建設業の求人票の特徴をご紹介します。求人票の特徴というより労働条件に近いですが。

建設業の求人票の特徴

・固定残業代制度を導入している会社が多い

・給与形態が日給制の会社が多くある

・年間休日が100日未満の会社が多い

・時間外労働や休日出勤に関しての説明が少ない

・未経験者と経験者どちらを募集しているのかわかりにくい

ネガティブな情報も多くなりましたが、実際にはこのような求人票が多く存在すると言えます。

これらの情報を正確に伝え、会社のいい部分をきちんと伝えていくことが重要と言えます。

具体的な書き方をご紹介していきます。

正しい情報を伝えていく

まずは当たり前かもしれませんが、会社の労働条件(求人票の内容)を正しく伝えていくことが重要と言えます。

年間休日が少ない場合や固定残業代制度は求職者にとって良い情報かと言われるとそうではないケースが多いです。

ただ、いきなり年間休日を増やしたり給与形態を変更することは現実的ではありません。

それであれば現状の労働条件をまずは正しく伝えていくことから始めていきたいです。

中には実際には週休2日でないのに週休2日と言っていたり、固定残業代制度を導入していても求人票には明記せず求職者からしたら「入社後に知った」というケースも多くあります。

それでは従業員の方も定着していかないです。

ネガティブな部分も隠さず伝えていく。固定残業代制度を導入しているのであればそれは何時間分なのか?残業や休日出勤もあるなら月にどれぐらいあるのか?などの情報を整理し、求人票を出す。

応募がなかったら都度見直しを行い、ブラッシュアップしていく。

この繰り返しが重要と言えます。

建設業の離職理由を分析する

各業界のいい部分、よくない部分それぞれあると思います。

求人票作成のポイントはその業界の離職理由を潰していく求人票の内容とすることです。

例えば建設業の離職理由として以下のものが挙げられます。

  • 休日が少ない。有給が取得できない
  • 縦社会が厳しい
  • 頑張りが評価されにくく、給与が上がらない
  • 仕事がきつい

これらは業界の課題ともいえるのでなかなか変えていくことは難しいように思います。

逆に言えばこれらの課題が解消されている職場であれば建設業で働きたい求職者からすると、とても魅力的に写ると言えます。

例えば・・・

■有給が取得しにくい⇒有給休暇の取得率70%以上

■縦社会が厳しい⇒職場の人間関係が良好なことをアピールする。アットホームといった表現を避け、人間関係が良好と言える具体的なエピソードを書く

■頑張りが評価されずらい⇒評価制度やきちんと頑張りを給与や賞与に反映させることをアピールする

■仕事がきつい⇒仕事のきつさは変えられないので熱中症対策や労災対策、設備投資をして負担軽減を図っていることをアピールする

課題をひとつひとつ潰していき、それらを求人票に反映していきましょう。

未経験採用か経験者採用か

続いては未経験者を採用するのか経験者採用を狙うのか?といった点に触れていきます。

正直、会社としては人手不足の時代ですし、経験者か未経験者かという点はあまり気にしていない印象です。

ただ、求人票の内容が未経験者が欲しいのか?それとも経験者が欲しいのか?よくわからないケースが多いです。

そのため求人票が誰に向けたものなのか?がわかりにくい求人票になりがちです。

未経験者・経験者どちらの応募もOKな求人票なので給与も25万~45万というように幅が広くなり(会社からしたら応募者の経験年数や資格の有無で決定という意味ですが)結局いくらぐらいなのか?という点がとても掴みにくいです。

ですので未経験・経験者どちらでもOKであれば未経験者用の求人票と経験者用の求人票で分けて作成しましょう。

それぞれの求人票の書き方について解説します。

未経験者用求人

まずは未経験者用の求人票からです。

未経験者の場合、まず気になるのが「未経験の自分がやっていけるのか?」という点です。

私も未経験で社労士業界に入ったため、この気持ちはとてもよくわかります。

ですので求人票に明記すべきこととしては入社後の教育体制、サポート体制です。

”先輩が丁寧に指導します”といった表現だけでは情報が足りないので具体的にどの様な指導体制なのか?入社後どのような業務から始めるか?何年程度で一人立ちが可能か?などきちんと情報を伝えていきます。

社内に未経験から仕事を覚えていった方がいる場合はその様な事例なども可能な限り共有していきたいです。

他には安全面に不安を感じている方も多いです。

ですので、会社が取り組んでいる安全対策についても触れていくと良いです。

熱中症や冬場の寒さ対策や労災以外の保険の有無など触れていきます。

また建設業で働くメリット・やりがいなどもきちんと整理して求人票に反映していきましょう。

お話を聞いていると「0から作り、形になっていった時の達成感」などを挙げられている場合が多いです。

それらでもいいですが、お客様から感謝されたエピソードや会社が感じる独自の建設業のやりがいなども書いていきたいです。

経験者採用

続いては経験者採用です。

転職を考えている方は何らかの不満を抱えているケースが大半です。

転職理由は様々かと思いますが、少なくとも求職者の前職場の不満を解消できる会社でないと難しいと言えます。

経験者の採用に関しては先ほどご紹介したように業界の離職理由を分析し、それらを潰していく求人票作りが重要です。

やはり給与面は重要になると言えます。

単に給与が高いという点も大事ですが、求職者のこれまでの経験や保有している資格などはきちんと評価し給与に反映されるようにしていきたいです。

例えば一級土木施工管理技士の資格を持っている方が欲しいとします。

ただ「資格手当1万円ほどつけておけばいいだろう」といった感覚だけで決めてしまうのは危険です。

会社の同市内の同業者は一級土木施工管理技士を保有している方にどの程度の給与を支払っているか?(どの程度の条件で応募しているか?)をきちんと分析する必要があります。

そうすれば思いのほか給与が高いことに気づいていただけるはずです。

この様に他社の分析はきちんと行いましょう。

会社としては経験や資格を評価しているつもりでも求職者からするとその様に感じないケースも多いです。

あとは仕事内容や仕事の進め方、考え方などもきちんと明記しておきたいです。

例えば舗装業の会社があるとします。基本的に道を舗装するという点は同じかと思いますが、その中での他社との違いを書いていきます。

どのような現場が多いのか?公共工事の割合は?現在力を入れている業務や強みはあるか?といったところです。

同じ舗装業の会社であってもこの様に細分化すれば違いは多いはずです。

求職者からすればこのような情報を見て「自分に合いそう」と思ってくれるケースもあります。

おわりに

今回は建設業の求人票について書きました。

採用は難しいですが、工夫次第でチャンスは広がっていきます。

何らかのヒントになれば幸いです。

当法人では求人票作成だけでなく、建設業の労務のサポートにも力を入れております。

お気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。